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2014年8月24日(日)

ロ支援団 越境強行

ウクライナ・欧米非難「主権侵害」

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 【パリ=島崎桂】戦闘が続くウクライナ東部住民への人道支援を目的に、ロシアが派遣したトラック約280台の人道支援団は22日、ウクライナ当局の許可を得ずに国境通過を強行しました。ウクライナや欧米はロシアの一方的行動を強く非難。一方、検査のため1週間以上、支援団が国境付近で待機させられてきたロシアは「これ以上の遅れは容認できない」と国境通過を正当化しました。

 支援団の一部は親ロシア派に先導されて同日、親ロ派の拠点である東部の都市ルガンスクに到着。トラックは23日にはロシアに戻りつつあると報じられています。

 ルガンスクの人道状況について赤十字国際委員会(ICRC)は「数千人が水、電気、医療援助を欠き、危機的だ」と指摘していました。しかし「砲撃戦が続き、安全確認がとれていない」として支援団との同行を見送りました。ウクライナ政府は、ICRCが支援活動の主体となることを、ロシアの人道支援を容認する条件としていました。

 ウクライナ政府は、人道支援を口実としたロシアの軍事介入や親ロ派への軍事支援を危惧。ポロシェンコ大統領は、支援団の国境通過をロシアによる「侵攻」「国際法違反」だと指摘し、同国外務省は声明で、国際社会にロシアへの非難を呼び掛けました。

 米国防総省のカービー報道官は「ウクライナの主権と領土保全に対する侵害だ」と述べ、支援団の退去を要請。さらなる制裁強化を示唆しました。北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)も、ロシアによる「挑発行為」や「国境侵犯」を非難しました。

 ドイツのメルケル首相は23日、ロシアのプーチン大統領、ポロシェンコ氏と相次いで電話会談し、ウクライナ東部での即時停戦を要請。ロシアの行動に対する「重大な懸念」を伝える一方、ポロシェンコ氏には「自制」を求めました。


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