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2014年8月24日(日)

きょうの潮流

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 和歌山県の27歳の小学校教師の話です。発端はある日、地域の住民から学校にかかってきた電話でした。「公園で遊んでいる子どもがうるさいので注意しに来てください」▼5年生の自分のクラスの子どものようなので行ってみると、楽しそうに遊ぶ子どもと、マンションから迷惑そうに見ているおとなが…▼地域の人たちの気持ちもわかるが、子どもの遊び場が奪われてしまう。これでいいのか。そう考えた教師は、クラスの子どもたちと話し合いました。「自由な場所がほしい」という子どもたちに、教師は、「自由な場所を手に入れるには努力が必要。やってみる?」▼こうして学校に「自由な場所」をつくる取り組みが始まりました。何をつくるか話し合い、生き物のいる池がいいということに。でも校長の許可がでません。子どもたちは企画書をつくって交渉しました。でもだめでした▼子どもたちはあきらめません。6年生になってクラス替えがあると、分かれたクラスごとに動きが広がりました。「学年全体でやるのなら」と校長も許可。子どもたちは休み時間や放課後などに作業をして、生物が自然のままに生息する池、「ビオトープ」をつくりあげました▼今、このビオトープにはメダカ・マツモムシ・ヤゴ・アメンボなどさまざまな生物がすみつき、理科の観察にも役立っています。卒業した子どもたちも「どうなった?」と訪ねてきます。子どもたち自身が頑張ってつくった場所。その過程で学んだことはきっと多いはずです。


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