2014年8月18日(月)
学力テストに苦しむ子ども・親・教師たち
教育のつどい 分科会始まる
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高松市内で開かれている「みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい―教育研究全国集会2014」は17日、28分科会で討論を開始しました。
「学校づくりへの子どもの参加、父母・教職員・地域の共同」分科会では、全国いっせい学力テストをめぐる実態や願いを出し合いました。
沖縄県民間教育研究所所長の長堂登志子さん(64)は、県教育長が「悲願の最下位脱出をめざす」として、小学校30位台などの目標を掲げた「学力向上」策の実態とその影響を報告しました。学校行事を少なくして、春休み中の補習、月1回の県独自の学力テストを中心にすえた教育課程づくりとなり、1〜3月はテスト対策期間となっていると批判。「子どもたちが非常にイライラしている」とのべました。
岡山県は4月の全国学力テスト翌日、県教育長が、順位を上げるため知恵を絞るよう呼びかける文書を教職員に送付。県独自の「学力定着状況たしかめテスト」の実施などで現場に競争の教育をおしつけています。
新日本婦人の会岡山県本部副会長の赤坂てる子さん(60)は、「目の前の子どもの実態からスタートするのではなく、学力テストで求められる学力がすべてのような発想が上から降ってくる」という教師の悲鳴を紹介し、県教委に申し入れたいと話しました。
討論では、北九州市の保護者が「普通に育ってほしいという親の願いにつけこむように、学力テストをすべりこませてくる」と発言。教職員からは「県教委に、学校現場も子どもたちも振り回されているが、実態が保護者に知られていない」(山口)、「勉強が好きになるような授業をつくる時間の確保こそが大事」(福岡)などの意見が出されました。