2014年8月15日(金)
5日間停戦延長 合意
ハマスとイスラエル ガザで複数回爆撃
【カイロ=小泉大介】イスラエル軍とイスラム武装抵抗組織ハマスは14日未明、パレスチナ自治区ガザをめぐる一時停戦を18日まで5日間延長することで合意しました。エジプト政府が仲介する本格停戦に向けた協議が難航していることを受けたものです。
イスラエル軍が7月8日にガザ攻撃を開始して以降2回目となる72時間の一時停戦は、14日午前0時(日本時間同6時)で期限切れとなりました。この間、ハマスを含むパレスチナとイスラエルの代表団はエジプトの首都カイロで間接協議を行いましたが、ガザ封鎖の完全解除を求めるパレスチナ側と、ハマスの武装放棄を主張するイスラエル側との対立があらためて鮮明となりました。
これを受け、エジプト政府は13日までに双方に妥協案を提示。報道によると▽ガザ空港の再開と漁港の建設は情勢が安定するまで延期する▽ガザ・イスラエル境界の検問所の開放や漁業可能領域の拡大はイスラエル政府とパレスチナ自治政府の合意に従い段階的に行う―ことなどが柱です。パレスチナの代表団は13日夜の会見で「多くの点で合意をみたが、争点は残っている」と述べました。
ただ、一時停戦延長合意後の14日未明にも、ガザからのロケット弾発射を理由にイスラエル軍が同地を複数回爆撃する事態が発生しました。一時停戦が守られるかどうかを含め、すでに2000人近いパレスチナ人が死亡しているガザでの戦闘の行方は予断を許さない状況が続きます。