2014年8月13日(水)
米大統領 挙国一致内閣促す
イラク空爆は4日連続
【ワシントン=島田峰隆】オバマ米大統領は11日、イラクの首相候補に指名されたアバディ連邦議会副議長に電話で祝意を伝え、同国北部で勢力を広げるイスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」を抑えるために、広範な勢力を含む挙国一致内閣を速やかにつくるよう促しました。休暇先の東部マサチューセッツ州マーサズ・ビンヤード島で声明を発表しました。
声明は、アバディ氏の指名を「イラクのさまざまな共同体を統一する新政府の樹立に向けた重要な一歩だ」と歓迎。アバディ氏にできるだけ早期に挙国一致内閣をつくるよう求めたことを明らかにしました。
一方、米軍は11日、イラク北部シンジャル山付近を4回にわたって空爆し、「イスラム国」の検問所や車両を破壊したと発表しました。米軍による空爆は4日連続です。
米統合参謀本部のメイビル作戦部長は同日、国防総省で記者会見し、空爆の目的は在留米国民や避難して孤立している住民の保護など「自衛活動」で、「その目的をこえて空爆を拡大する計画はない」と述べました。
ロイター通信によると、米国務省のハーフ副報道官は11日、記者団に対し、イラク北部で「イスラム国」とたたかうクルド人治安部隊に米政府が武器を供与する方針だと表明しました。