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2014年8月9日(土)

防大生8人を告訴

集団暴行被害の2年生

横浜地検

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 幹部自衛官を育成する防衛大学校(神奈川県横須賀市)2年生の男性(19)が7日、上級生と同級生の暴行やいじめで病欠に追い込まれたとして、上級生と同級生の8人を傷害と強要の容疑で横浜地検に刑事告訴しました。

 告訴状によると、男性は、昨年4月の入学後、▽下腹部に火をつけられ、それを動画に撮られ無料通信アプリのLINE(ライン)で流される▽殴る蹴るなどの暴行▽「反省文」の強要で睡眠や食事などの時間を削られる―などの集団暴行・いじめを受けました。当直の教官が暴行の現場を目撃したこともありましたが、何も対応しませんでした。

 男性は、自衛隊外部のクリニックで今年8月、「重度ストレス反応」と診断されました。

 告訴後、岡田尚弁護士と、男性の母親(49)が会見し、母親は「息子は、まだ中で苦しんでいる同期(の学生)や、いじめられている1年生がいるから頑張ってみると言って告訴した」と話しました。

 母親は、防衛大への進学に反対していたものの、「ジェントルマンに育てる」と書かれたパンフレットを読み、立派な人間になってほしいと思って送り出したと語り「このようなことになって悔しい」と涙をこらえました。幹部にただしても真摯(しんし)な対応がなかったと述べ、「このまま黙っていたら防衛大の腐敗が表に出ない」と強調しました。

 岡田弁護士は、暴行やいじめの内容は指導の行き過ぎなどではなく、悪質で陰湿なものだと批判。「人間が持っている良心や恥をなくさないと戦地でたたかえないと思っているのではないか」と指摘しました。


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