2014年8月1日(金)
都有地を認可保育園、特養に
東京都が賃料減など支援策
舛添要一東京都知事は31日、定例の記者会見で、認可保育園、特別養護老人ホームなど福祉施設の整備を促進するため、都有地の賃料減額など新たな支援策を発表しました。日本共産党都議団の提案が一部実りました。
都の新支援策は、民間事業者に都有地を減額して貸し付ける福祉インフラ(基盤)整備事業について、▽土地貸付料の減額率を一律50%から、土地価格が都内公示地価平均(1平方メートルあたり34万円)を上回る部分については90%に拡大▽保証金(賃料の30カ月分)について、区市町村が事業者の未払い賃料などを補償する場合は不要とする―としました。
また、老朽化した都営住宅や公社住宅の建て替えに伴い創出される用地から、今後10年間で30ヘクタールを超える候補地を提供するとしています。さらに、将来活用可能な都有地についても区市町村に情報提供し、都有地活用の準備を迅速に進めるとしました。
都有地の活用の対象は、認可保育園、特養ホーム、障害者や高齢者のグループホームなどです。さらに、民有地を活用し福祉施設を整備する場合、建築物の容積率を緩和する「都市開発諸制度」を改定する予定です。
共産党都議団がねばり強く提案
日本共産党都議団は、都に対し、増え続ける認可保育園や特養ホームの待機児・待機者解消の対策を抜本的に強化するようねばり強く求めてきました。
今年の3月議会では植木こうじ都議、6月議会では、かち佳代子都議が深刻な待機者の実態をあげて、活用可能な都有地の抜本的な洗い出しや貸付料の減額を要求しました。
かち氏の質問に対し、中井敬三都財務局長は、認可保育園や特養ホーム増設のための新たな都有地活用策について「夏までにとりまとめを行う」と答弁していました。
共産党都議団は7月16日、舛添知事に対し▽都有地貸し付けの賃料を現行の5割減額からさらに大幅に引き下げるなど都有地活用の抜本的促進をはじめとした保育園待機児童対策の実施を申し入れていました。