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2014年7月27日(日)

麻生副総理に原発マネー

九電と関係の深い企業から3年間で献金192万円

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 九州電力川内(せんだい)原発の再稼働にむけた動きが強まっていますが、麻生太郎副総理兼財務相が支部長を務める自民党支部が2010年から12年の3年間で、九州電力と関係の深い企業から192万円の献金を受け取っていたことが本紙の調べでわかりました。(藤沢忠明)


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(写真)九州電力本店ビルと麻生太郎副総理

 麻生氏が支部長の自民党福岡県第八選挙区支部の政治資金収支報告書によると、同支部はこの3年間、毎年3165万〜5584万円の企業・団体献金を集めています。このうち、九州電力のグループ企業「九建」をはじめ、九電の出入り業者でつくる親睦組織「九電商友会」の所属企業、原発利益共同体の中核組織「原子力産業協会」のメンバー企業の計5社から10年84万円、11年72万円、12年36万円の献金を受け取っていました。

再稼働を期待

 麻生氏一族と九電との関係は深いものがあります。

 実父で、福岡県飯塚市で炭鉱を営んでいた麻生太賀吉氏は、九電の初代会長。実弟の麻生泰氏(麻生セメント前社長)は、玄海原発の運転再開をめぐる「やらせメール」事件で九州経済連合会の会長を辞任した松尾新吾九電前会長の後を継いで昨年、九電出身者以外で初めて九経連会長に就任、早期の再稼働を政府に要望しています。

 泰氏は、18日夜には、貫正義九電会長、石原進JR九州相談役らとともに、福岡市を訪れた安倍首相と博多の料亭で会食、川内原発の早期再稼働を要請、首相から「川内はなんとかしますよ」という“答弁”を引き出しています。

 麻生氏も、ことし4月18日の閣議後の記者会見で、「他の地域の電力会社をよく知りませんが、九州でいいますと、九州電力の顔というのも、信頼を得ている人が多いように思う」とのべ、「安全第一で運転することは間違いないのでしょうから、その意味では動かすようになるのは、けっして悪いことではない」と川内原発が再稼働第1号になることへの期待を語っています。

頂戴している

 麻生氏と電力会社の関係をめぐっては、原発を持つ電力9社が10年以上前から、麻生氏のパーティー券を1回につき約100万円分、水面下で分担して購入していたという報道(「朝日」4月22日付)がありました。

 同日の閣議後の会見で、麻生氏はこの報道について聞かれ、「電力政策とか、その他電力以外にもいろいろあるでしょうけれども、私どもとしてはありがたくいろいろな会社から頂戴している」「お金を自分で直接いただいたことはないのでわかりませんけれど、それはきちんと担当者が政治資金規正法にのっとって、きちんと対応していると思う」と答えています。

 麻生氏の資金管理団体「素淮(そわい)会」と「九州素淮会」の政治資金収支報告書によると、「政経文化セミナー」などの名称で、毎年、パーティーを開催。10年から12年は1億2900万円〜1億8500万円の収益をあげていますが、報告義務のある20万円以上の購入者はのべ40団体たらずで、九電はじめ電力会社の名前は記載されていません。


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