2014年7月24日(木)
群馬県 朝鮮人追悼碑「更新せず」
市民団体「応じられない」
群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」に市民団体が建てた第2次世界大戦中の労務動員朝鮮人労働犠牲者追悼碑について、県は22日、設置許可を更新しないと発表しました。県は市民団体に碑の早期撤去を要請しましたが、市民団体は拒否する考えを示しています。
追悼碑には日本語とハングルで「労務動員による朝鮮人犠牲者を心から追悼する」などと表記されています。市民団体が2004年4月に県の許可を得て設置しました。
市民団体は年1回、碑の前で追悼式を開催。12年の式で許可条件に反する政治的発言があったとの指摘があり、事実関係を確認するためとして、県は今年1月末に期限を迎えた設置許可の更新を保留していました。
県は過去4回の追悼式で「碑文に謝罪の言葉がない」などの発言があったとして、許可条件に違反すると認定。碑の存在が論争の対象となり、県民の憩いの場である公園にふさわしくなくなったと判断しました。
一方、市民団体は「13年以降は碑の前では追悼式を実施していない。撤去には応じられない」と反発しています。
過酷な労働は歴史的事実
党県議団が抗議
日本共産党の伊藤祐司県議団長は「かつて日本が朝鮮を植民地化し、朝鮮人を強制連行して過酷な労働を強いたのは歴史的事実です。難癖をつけて撤去を求めるなどは恥ずべきことで、近隣諸国といがみ合い再び世界から孤立する道です。撤去を求めた県の姿勢に強く抗議します」と話しています。