2014年7月24日(木)
ガザ攻撃継続を表明
イスラエル首相 避難民12万人に
【カイロ=小泉大介】イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの空爆と地上侵攻は22日も続き、パレスチナ人の死者は633人に達しました。イスラエルのネタニヤフ首相は同日、国連の潘(パン)基(ギ)文(ムン)事務総長とテルアビブで会談しましたが、民間人犠牲者の増大の責任はイスラム武装抵抗組織ハマスにあるとして、攻撃を継続する姿勢を表明しました。
ネタニヤフ氏は、停戦実現のため中東歴訪中の潘氏との共同会見で、ハマスが病院やモスク(イスラム教礼拝所)、学校の下にイスラエルに通じるトンネルを掘っていると述べ民間施設への爆撃を正当化しました。
一方の潘氏は、ハマスによるロケット弾攻撃を非難する一方、イスラエルの軍事攻撃は長期的に同国の安全を高めることにならないと強調。「双方が戦闘を停止したうえで対話を開始し、紛争の根源を取り除くことを求める」と訴えました。
ガザではイスラエル地上軍が市街地にまで戦闘地域を拡大。攻撃を恐れて住居を離れる住民も増加の一途で、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する学校に避難した住民は22日に12万人に達しました。多くが教室からあふれて廊下で寝泊まりしています。
一方、イスラエル側の死者は、22日までに兵士27人、民間人2人の計29人。同日にはガザから発射されたロケット弾がイスラエル中部のベングリオン国際空港近くに着弾し、欧米などの大手航空各社が、イスラエル発着便を当面見合わせることを相次ぎ決めました。