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2014年7月15日(火)

「戦闘現場」に自衛隊 安倍首相「可能性ある」

衆院予算委・笠井氏批判 殺し殺される危険

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 衆院予算委員会で14日、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」強行後、初めてとなる集中審議が行われました。日本共産党の笠井亮議員は、「閣議決定」がこれまで自衛隊が行かないとしてきた「戦闘地域」への派兵を可能にし、“殺し殺される”海外での戦闘参加に道を開くと追及。安倍晋三首相は「そこ(=自衛隊の活動場所)が戦闘行為の現場になる可能性はある」と述べ、「戦闘現場」で自衛隊が活動する可能性を初めて認めました。(詳報)


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(写真)質問する笠井亮議員=14日、衆院予算委

 「戦闘現場」とは「閣議決定」によれば、「現に戦闘行為を行っている現場」を意味し、銃撃など交戦が展開している地点。首相はこれまで一貫して「かつての湾岸戦争やイラク戦争での武力行使を『目的とした』戦闘に参加するようなことはない」と繰り返してきましたが、自衛隊が「戦場」に居合わせて“巻き込まれる”可能性を事実上認めました。

 笠井氏は、イラク戦争で航空自衛隊(空自)が2004年から実施した空輸活動について、「戦闘地域に行かない」との歯止めの下においても、実際は戦場に向かう武装米兵の輸送を中心とする、攻撃の危険にさらされながらの戦闘支援だったことを指摘(資料)。自衛隊の活動場所が「戦闘現場」になる場合には「活動を休止または中断する」と「閣議決定」が明記していることをあげ、「戦闘現場に居合わせることを最初から想定したものだ」と追及しました。

 首相は「戦闘が行われれば、中止・中断して引き揚げる」と答弁。笠井氏は「攻撃を受ければ応戦となり、簡単に引き揚げられるかどうかも問題だ」と強調しました。小野寺五典防衛相は「(戦闘発生で)任務ができなくなれば、状況にあわせて対応を取る。(笠井氏の指摘する)さまざまな想定は考えすぎではないか」などと問題を矮小(わいしょう)化しました。

 笠井氏は、憲法9条の下で「できない」としてきた海外での武力行使を、時の政権の判断で「できる」ことに変えるのが今回の「閣議決定」であり、実際に戦争で血を流すのは若者だと主張。「『海外で戦争する国』への大転換を、一内閣の憲法解釈で強行することは断じて許されない」と「閣議決定」の撤回を求めました。

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 戦闘地域と戦闘現場 これまで政府はアフガン・イラク戦争での海外派兵にあたって、戦闘発生の可能性がある「戦闘地域に行かない」という歯止めを法律で明記。「閣議決定」はこの歯止めを撤廃し、「戦闘現場では活動しない」と変更することで自衛隊の活動範囲の拡大を図ろうとしています。


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