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2014年7月12日(土)

給与削るな 100万人スト

英の公務員労組 緊縮政策に反撃

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 【パリ=島崎桂】英国で10日、政府の緊縮政策による公務員給与の削減や年金保険料の増額に反対して、幅広い分野の公務員による全国ストが行われました。労組の発表で100万人、各メディア報道で少なくとも数十万人が参加。時給1ポンド(約174円)の引き上げを求めました。


 ストに参加した教員や消防士、市民サービスを担う地方公務員は、国内各地でデモ行進を実施。現在の給与水準は「貧困給与」「奴隷労働」だと批判しました。

 キャメロン英首相は2010年の就任以来、公務員の昇給を停止、あるいは年1%の昇給にとどめています。この結果、10〜14年の間に物価が約20%上昇する一方で、公務員給与は3%の上昇にとどまり、生活水準の維持が困難になっています。賃上げ抑制と合わせて実施された公務員削減と公共サービスの民営化により、日々の業務も過密化しています。

 ストを呼び掛けた英最大の公共部門労組ユニゾンのプレンティス書記長は声明で、約100万人の公的部門労働者が、政府の定める貧困ライン(年収2万1000ポンド)以下にとどまっていると指摘。「職員は正当な給与を受け取るべきだ」と訴えました。

 ユニゾンの組合員で議会職員のグッドウィンさん(24)は「昨年、母を亡くしてから、弟と妹は私を頼りにしている」「給与は数年間変わらないが、生活費は上がり続けている」と語りました。

 今回のストに対し、キャメロン首相は労組抑圧の姿勢を強めています。9日には、与党・保守党の次期政権公約(マニフェスト)に▽ストの賛否を問う労組の投票に最低投票率を設置する▽労組の投票結果の効力に期限を設ける―など、スト規制法案の実現を明記すると述べました。


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