2014年7月12日(土)
野生鳥獣肉 衛生管理指針策定へ
厚労省 紙議員の要求実現
シカやイノシシなど野生鳥獣肉(ジビエ)による感染や食中毒防止に向けて、厚生労働省は10日、衛生管理に関する国の指針を策定するため、「野生鳥獣肉の衛生管理に関する検討会」を開きました。秋までに取りまとめる考えです。
E型肝炎ウイルス(HEV)や細菌などによる食中毒対策については、野生鳥獣の利活用が盛んな自治体でガイドラインが作成されていますが、国として統一的な指針を示すこととしました。
日本共産党の紙智子議員が3月17日の参院農林水産委員会で、シカ肉を例に有効活用のために国として衛生管理基準を設け、加工・流通対策の強化を要求。厚労省が「ガイドライン作成など安全性を確保する対策を進めたい」と答弁し、環境委員会でも付帯決議がおこなわれました。
検討会は、食品衛生の専門家や消費者団体、野生鳥獣関連団体で構成。厚労省の実態調査結果をもとに議論し、食肉処理時や衛生検査の仕組みなどを整理します。
初会合では、生食の厳禁を徹底するとともに、地域特産としての有効活用と衛生管理の向上を図る考えが出されました。