2014年7月11日(金)
資生堂裁判 一部勝訴
横浜地裁 原告全員の地位確認
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全労連・全国一般神奈川地本アンフィニ分会の女性組合員7人が大手化粧品メーカー資生堂と派遣会社アンフィニを相手取り、地位確認などを求めた「非正規切り」裁判で10日、横浜地裁(阿部正幸裁判長)は、原告全員のアンフィニ社員としての地位を認め、判決が確定するまでの賃金を毎月支払うことなどを認める判決を出しました。資生堂に対する請求はすべて棄却しました。
この日、69の傍聴席に対して約140人が集まりました。「一部勝訴」の一報に支援者は、歓声と拍手を送りました。
判決後の報告集会で、池田和代原告団長(58)は「アンフィニの社員としての地位があることは当たり前で、うれしいです。しかし、大企業・資生堂の免罪を許すわけにはいきません。全面解決まで頑張ります」と述べました。
原告弁護団の藤田温久弁護士は、判決について、原告らの雇用継続への期待権を認めた上で解雇権乱用法理を類推適用し、「(アンフィニには)早急に人員を削減しないと会社全体の経営が破たんしかねないような危機的状況であったとは認められず、高度の人員削減の必要性があったとまではいうことはできない」と断じた点を評価。
資生堂との間の直接雇用を認めなかった点は残念だとしつつも、日産やいすゞの非正規切り裁判での流れを変える大きな判決だとして、「非常に画期的だ」と評価しました。