2014年7月3日(木)
最低賃金の審議始まる
会場前 全労連など宣伝
毎年の最低賃金の引き上げ額を話し合う厚生労働相の諮問機関、中央最低賃金審議会の議論が1日、スタートしました。会場の厚労省前では、全労連、国民春闘共闘委員会が、普通に働けば生活できる賃金へ底上げするため、全国一律時給1000円以上を求める行動をおこないました。
現在の最賃は、人口を加味した全国加重平均で時給764円、最高は東京都の869円、最低は沖縄など9県で664円です。消費税増税や物価上昇で労働者の生活は苦しくなっています。
マイクで訴えた福祉保育労の代表は「お金がなくて休日に外出もできない若者がいる」と強調しました。
自治労連の代表は「公務の委託が広がっているが最賃ぎりぎりだ。最賃の底上げが必要だ」と発言しました。
特殊法人労連・日本学生支援機構労働組合の代表は「大学を出ても、非正規雇用の仕事しかなくて、奨学金を返せない人がいる。奨学金返還業務の職員も多くが非正規雇用で、自分の奨学金を返せない」と実態を告発しました。
最賃は、政府や経団連も含めた合意で、2020年までの早期に最低800円、平均1000円とすることになっています。
中賃審では、各地方審議会が引き上げ額決定の参考にする目安を議論するため、小委員会を設置。会議は原則公開とされていますが、団体の利益が損なわれるなどの理由で非公開としました。