2014年6月19日(木)
ブラックバイト「由々しき問題」
テストでも休めない/「辞めるなら求人広告費払って」
宮本議員追及に文科相 衆院文科委
「対策へ政治が責任を」
日本共産党の宮本岳志議員は18日の衆院文部科学委員会で、違法・無法な働かせ方が学生アルバイトに広がっている問題(ブラックバイト)をとりあげ、「深刻な状況を改善するため政治が役割を果たすべきだ」と対策を求めました。下村博文文科相は「教育上、由々しき問題だ」と答え、大学に対策を促す考えを示しました。
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宮本氏は「テスト期間でもシフト(勤務番)に入れられる」事態など、ブラックバイトで学業に影響が生じていることを指摘。辞めたいと言っても「求人広告費を給料から差し引く」と言われた例や、「タダ働き」も起きていることを示しました。
厚労省・大西康之官房審議官は、アルバイトも労働関係法令が適用され、労働日の押し付けや不払い残業、求人広告費の要求は違法だと述べました。
宮本氏は「ブラックバイトは、学生が雇用のルールの知識が乏しいことにつけ込んでいる」と批判し、各大学の状況をつかみ、相談窓口設置を進めるように要求しました。文科省の吉田大輔高等教育局長は、相談受け付けなどについて「いっそうの取り組みを大学に促したい」と答えました。
宮本氏は「根本的な解決のためには、学生がお金の心配なく学べる状況をつくる必要がある」と強調。有利子が主流の奨学金制度のなか、返済の不安から借入額を抑えてアルバイトをする学生が増えていることを指摘し、「奨学金は無利子とし、将来は(返済不要の)給付制を当たり前にするべきだ」と主張しました。
下村氏は「奨学金は本来有利子であってはならない。できるだけはやく無利子にしなければならない」と答えました。