2014年6月18日(水)
「国の進路を間違う」
サイバーセキュリティ法案 赤嶺氏反対
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「サイバーセキュリティ基本法案」の起草案が11日の衆院内閣委員会で審議入りし、わずか1時間40分の質疑で委員会としての法案提出を可決しました。日本共産党の赤嶺政賢議員は、国家安全保障会議(NSC)との「緊密な連携」の詳細や、日米サイバー防衛協力との関係が不透明だとして法案提出に反対しました。
法案は、政府に「サイバーセキュリティ戦略本部」(本部長・内閣官房長官)の新設を要請し、その事務局についての法整備を求めています。
赤嶺氏は、法案が第1条の目的に「安全保障に寄与」を掲げ、NSCとの関係について▽安全保障にかかわる重要事項について緊密な連携を図る▽新設する戦略本部が戦略案を作成する際に、事前に意見を聞く―としていることを指摘。NSCが国家安全保障戦略で位置づけた米国とのサイバー防衛協力について追及しました。
防衛省の鈴木敦夫大臣官房審議官は、日米サイバー防衛政策作業部会を昨年10月に設置して意見交換しており、年末に予定する日米軍事協力のための指針(ガイドライン)再改定での扱いについて「検討をすすめている」としました。
赤嶺氏は、米国はサイバー空間での自衛権発動や、自ら攻撃する戦略を持っていると指摘。国の安全保障と重要な関係を持つ法案の短時間審議に抗議し、「政府と同じ安全保障観を持つ法案の提出を(委員会が)安易にやれるようになったら、国の進路を間違う」と批判しました。