2014年6月14日(土)
教育委改悪法が成立
田村議員批判 「愛国心」押しつける
参院本会議
|
教育への政治介入に道をひらく教育委員会改悪法案が13日、参院本会議で採決され、自民、公明などの賛成で可決・成立しました。日本共産党、民主党などは反対しました。
同法案は、首長が教育政策の方針「大綱」を策定することや、教育委員会から教育長の指揮・監督権限を奪い、首長が直接任命する教育長を教育委員会のトップにすえることが柱です。
日本共産党の田村智子議員は反対討論で「本法案をはじめとする安倍内閣の『教育再生』の目的は、ゆがんだ愛国心や道徳教育の押し付け、競争教育の強化だ」と批判。12日の文教科学委員会で、安倍首相が、現在使われている日本軍「慰安婦」を記述する高校教科書を「教育基本法にのっとっている」とも言えなかったことをあげ、「侵略戦争の事実を教科書から排除しようとする政治的運動を容認する態度だ」と述べました。
田村氏は、首長の判断で、「大綱」に、「愛国心教育にふさわしい教科書を採択」「学力テストの結果公表」など教育委員会の専権事項についても記載できることが明らかになったと指摘。静岡県知事が独断で全国学力テストの結果を一部公表し、大阪市でも市長の教育方針が学校を混乱させていることをあげ、「首長の圧力が教育行政にゆがみをもたらしているときに、首長にフリーハンドを与えるのは本末転倒だ」と強調しました。
田村氏は、教育委員が保護者や子ども、教職員の要求をふまえ、教育施策をチェックし改善する「真の改革」へ力を尽くす決意を表明しました。