2014年6月11日(水)
児童ら隔離・指導
「問題行動」に対処 大阪市教委が案
大阪市教育委員会は10日、校内暴力など悪質な問題行動を繰り返す児童・生徒に対処するためとして、「個別指導教室」(仮称)を設置する案をまとめました。対象となる児童・生徒を在籍する市立小中学校から隔離し、一定期間、特別指導を行います。来年度からの実施を目指しています。
市教委は昨年9月、問題行動を5段階に分類する指針を策定。激しい校内暴力を起こすなどの「レベル4」と、極めて激しい暴力行為や凶器の所持など「レベル5」に該当して出席停止となった児童・生徒を個別指導教室に移します。
同教室には、問題行動の対応に関する経験や専門知識を持つ常勤、非常勤のスタッフを配置。問題行動の改善や立ち直りに向けた指導を行うとしています。
橋下徹市長は教育委員会と協議後、記者団に対し、「学校現場と少年院の間の部分をしっかりつくっていく」と語りました。
管理対象では問題解決せず
大阪教育文化センター・山口隆事務局次長の話 激しい問題行動で危害を及ぼすような場合に、一定期間他の子どもたちと切り離して指導することは、全くないことではありません。しかし、子どもをもっぱら管理する対象とみていては、問題は解決しません。大阪の教育実践は、子どもたちの「荒れ」に直面したとき、一見否定的な現象の奥にある子どもの苦悩や成長への願いを読み解き、子どもを立ち直らせ、学校を立て直してきたという蓄積があります。現場の実践を信頼した対応を行うべきだと考えます。