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2014年6月7日(土)

主張

ブラックバイト

学生を酷使する無法を許さず

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 日本共産党は、政策提言「ブラックバイトから学生生活を守ろう」を発表しました。「自分のことが書かれている」「待たれていた提言」「普段はこの党の存在を気にかけていないが、初めてまともな発言をみた気がする」など、反響が広がっています。

 ブラックバイトは、学生アルバイトなどに正社員並みの過度な責任やノルマを課し、違法・無法な働き方を強いる悪質なバイトです。若者を酷使し使いつぶす「ブラック企業」が社会問題化した昨年夏ごろから「バイトもブラックだ」との声が広がり、マスメディアも注目するようになりました。

“ただ働き”が横行

 「『夕方から週4日』の契約だったが、朝のシフトに入れと言われ、週5、6日働かされている」(スーパーのレジ)、「店の鍵の管理を任され、休日でも鍵の開け閉めのために出勤。その分は無給」(喫茶店)、「辞めたいと言ったら求人広告費を給料から差し引くと言われた」(飲食店)―。学生の実情も働く権利も無視した働かせ方、“ただ働き”などの違法・脱法行為が横行しています。

 ブラックバイトはなぜ広がったのでしょうか。

 一つは、非正規雇用が拡大し、かつては正社員が行っていた仕事を非正規労働者に肩代わりさせる動きが進んだことです。チェーン店などでは、一つの店舗に正社員が一人か、あるいは正社員が複数の店舗を掛け持ちしている例が珍しくありません。そうした職場では、学生バイトが「バイトリーダー」「時間帯責任者」などの役職名をつけられ、シフトの管理・調整、新人育成など正社員並みの仕事と責任を負わされています。

 もう一つは、多くの学生がバイトからの収入を途絶えさせることができない状態にあることです。仕送りも少なく、借金となる奨学金にも安心して頼ることができません。バイト先に不満があっても辞められないのが実情です。

 大学教育にも大きな障害をもたらしています。「授業中にもバイト先からトラブルを知らせる連絡が入り、集中できない」「多くの学生がバイトをびっしり入れていて、シフトの変更もききにくいため、ゼミ合宿の日程が決められない」などの実態が大学教員から指摘されています。

 ブラックバイトは、日本社会全体にとっての大問題です。学生の立場の弱さや、働くルールを知らないことにつけこむ悪質さも許されません。

 政策提言は、解決のために政府の責任ある取り組みを求めるとともに、学生自身が学び、声をあげること、社会的な世論と運動で包囲することを呼びかけています。

 北海道議会では党議員がさっそくブラックバイト問題をとりあげ、道の労働相談窓口を学生向けに充実させていくとの答弁を得ました。

包囲する世論を広げ

 全国各地で「バイトの権利を知らせるリーフを学生・高校生に届ける」「大学当局と懇談し、セミナー開催や相談窓口の設置を求める」「ブラックバイトなくせデモをやる」「学費軽減・奨学金充実の運動を強めたい」など、多彩な取り組みが計画され始めています。

 違法・無法な働き方をなくし、若者の未来をひらく運動を、大学や地域、社会のすみずみから起こしていこうではありませんか。


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