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2014年6月3日(火)

日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議での志位委員長のあいさつ

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 日本共産党の志位和夫委員長は2日、国会内で開かれた日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議であいさつしました。その大要を紹介します。


写真

(写真)日本軍?慰安婦?問題の解決を求める院内集会であいさつをする志位和夫委員長=2日、衆院第1議員会館

 日本共産党の志位和夫でございます。今日は、中国、インドネシア、フィリピン、韓国の4人の被害者の方々からお話しをうかがいました。

 日本軍「慰安婦」問題によって、かけがえのない人生が損なわれた。生涯にわたる苦しみを持ち続けていらっしゃる。この制度の残酷性、許しがたい非人道性。このことを強く感じました。

「河野談話」見直し論は通用しない

 いま国会では、この問題での日本軍の強制と関与を認めた「河野談話」について、これを見直せという動きが一部の勢力から提起されています。

 安倍政権がこれに対して毅然(きぜん)とした態度をとらず、迎合的な姿勢を示しているのは、大問題だと考えています。

 私は、先日、「河野談話」見直し派の議論に対して、それを全面的に批判する見解を発表しました。この見直し論の特徴は、日本軍「慰安婦」問題の一番の核心部分である「慰安所」における強制性――「性奴隷」とされたという一番の核心部分にふたをして、強制連行があったか否かに問題を矮小(わいしょう)化する。そのうえで、強制連行を裏付ける日本側の公文書があったかないかに、さらに問題を二重に矮小化する。そして、日本側の公文書がないことをもって、強制はなかった、「慰安婦」問題は存在しなかったかのように言い募る。これが見直し派の議論の特徴でありますが、このような議論はおよそ通用するものではないということを、私は言いたいと思います。(拍手)

 そのことは、今日の証言が物語っています。連行を命じる日本側の公文書がなかったことをもって、事実がなかったということにはなりません。外国の公文書は見つかっている。そして、日本の司法による裁判でも、賠償要求は退けられたものの、8例の裁判で、35人の被害者の方々の被害事実について、司法によって被害事実が認定されている。これは動かすことのできない事実であります。

すべての被害者への謝罪と賠償を一日も早く

 私たちは、安倍政権に次のことを強く求めていきたい。

 第一に、「性奴隷制」の加害の事実をしっかりと認めて、被害者のみなさんに本当の意味での謝罪をすることを強く求めていきたいと思います。(拍手)

 第二に、日本軍「慰安婦」問題を、あたかも存在しなかったように歴史をねじまげる主張にたいしては、「河野談話」を出しているのは日本政府なのですから、日本政府の責任において明確な反論を行うべきだということを強く求めたいと思います。(拍手)

 第三に、被害者の方々は高齢になっています。一日も早くこの問題を解決するうえでの賠償を求めていきたい。賠償をするさいには、朝鮮半島の被害者が多いわけで、日韓請求権協定にもとづく外交交渉のルートに早くのせる必要がある。同時に、中国にも、インドネシアにも、フィリピンにも、東ティモールにも、東アジア全域にわたって被害者の方々がいらっしゃるわけですから、東アジアのすべての被害者の方々への謝罪と賠償が必要だということを求めていきたいと思います。(拍手)

 最後に、第四に、この問題での歴史教育を行うことは、「河野談話」の国際公約だったはずです。私たちの子や孫の世代にこの問題を伝えていく責任を、私たちは負っております。一部に、この問題について、「日本人の誇りを傷つける問題だ」といって、ふたをしようとする人たちがいます。しかし、日本の国民の本当の誇りというのは、都合の悪い事実に目を背けることではないと思います(拍手)。それが日本人にとって恥ずかしい事実であったとしても、事実をありのままに認め、間違いにたいして誠実に謝罪し、賠償を行う。私は、このことによってこそ、本当の日本国民としての誇りというものが生まれると考えております。(拍手)

 そういう立場で私も国会議員の一人として、また日本共産党の責任者として、この問題の解決のために、みなさんと一緒に最後まで力を尽くす決意を申しあげまして、ごあいさつといたします。(拍手)

 最後に、今日は被害者の方々、遠くまでありがとうございました。しっかりと証言を受け止め、深く胸に刻みました。頑張ります。ありがとうございました。(拍手)


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