2014年6月2日(月)
「官邸・国会前☆大抗議」
志位委員長スピーチ
日本共産党の志位和夫委員長が1日、首都圏反原発連合主催の「川内原発再稼働やめろ 官邸・国会前☆大抗議」行動でおこなったスピーチは、次のとおりです。
みなさん、こんにちは。日本共産党の志位和夫です。(拍手)
川内原発(鹿児島県、九州電力)の再稼働は絶対に認めるわけにはいきません(「そうだ」の声、拍手)。私は、とくに二つの点を訴えたい。
大飯原発再稼働差し止めを命じた福井地裁判決の論理は、全国すべての原発に当てはまる
第一は、大飯原発(福井県、関西電力)再稼働の差し止めを命じた福井地裁判決(5月21日)の論理は、川内原発を含めて日本のすべての原発に当てはまるということです。(拍手)
この判決文を読みますと、たいへん感動的です。
福井地裁判決は、憲法で保障された「人格権」を守ること以上に大切なことはないとして、原発再稼働にストップをかけました。(拍手)
福井地裁判決は、原発の他の技術とは異なる「本質的な危険性」を指摘し、原発「安全神話」に対してきびしい断罪の判断を下しました。(拍手)
そして、福井地裁判決は、国民の安全よりもコストを優先する考え方をきっぱり退けました。極めて多数の人々の生存に関わる権利と、電気代の高い低いの問題とを、天秤(てんびん)にかけるような議論そのものが法的に許されないと断じたのです。(「そうだ」の声、拍手)
これは国民の世論と運動がかちとった判決だと思います。司法に対する不当な圧力を吹き払って、司法が本来の「法と正義」にもとづく理性的判断を下すことを可能にしたのは、官邸前の運動、全国の運動の力ではないでしょうか。(「そうだ」の声、大きな拍手)
そして福井地裁の判決の論理は、全国すべての原発に当てはまるものであります。私は、安倍政権が、この判決を重く受け止めて、全国の原発の再稼働を断念することを要求するものです。(「よし」の声、大きな拍手)
川内原発の立地点は、超巨大噴火にともなう火砕流が過去に何度も襲っている
第二は、それにくわえて、川内原発の立地点は、超巨大噴火にともなう火砕流が、過去に何度も襲っているという大問題が指摘されています。
火山噴火予知連絡会会長の藤井敏嗣東大名誉教授は、「超巨大噴火の予知は、現在の科学では不可能」だとし、「原発の運転期間中に噴火があるかどうか判断できない」「噴火するかしないかで立地の適否を判断するなら、“分からないから立地は認められない”ということになる」とのべています。
この危険に目をつぶっての再稼働など、とんでもありません。川内原発に今求められているのは、再稼働ではなく廃炉の決断ではないでしょうか。(「そうだ」の声、大きな拍手)
再稼働反対、原発なくせ。(コールで唱和)