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2014年6月1日(日)

きょうの潮流

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 快晴の秋空に鳴り響くファンファーレ。「オリンピック・マーチ」に乗った参加選手団の入場。半世紀前に開かれた東京オリンピックは、戦後の荒廃から復活した日本の姿を国際社会に示す場ともなりました▼世界中の若人を一堂に迎え入れた舞台。それが明治神宮の外苑につくられた国立競技場でした。以来、陸上やサッカー、ラグビーの「聖地」として、スポーツの歴史や数々の名場面を刻んできました▼91年の世界陸上で見せたカール・ルイスの世界新記録。93年のJリーグ開幕式。高校や大学の全国大会、日本選手権…。選手が憧れ、感動とともに多くの人びとの記憶に残るスタジアム。いま2020年の五輪開催にあわせ、建て替え計画が進んでいます▼31日の「さよならイベント」で別れを告げた国立競技場。7月から取り壊しが始まる予定ですが、新たな巨大施設をつくる計画には“待った”がかかっています。自然や景観を損ねる、巨額の建設費や維持費がかかる、異論は相次ぎます▼「緑豊かで歴史がこめられた外苑にふさわしくない」と反対する建築家。コンサート用の設備に疑問を投げかけるスポーツ関係者、立ち退きを迫られる住民…。なによりも、計画の進め方に問題があると▼反対意見に耳を傾けず、都民の合意や納得も得ない。積み重ねてきた街づくりを無視し、誰のため、何のためかと問われる浪費型の巨大施設は、いまや時代遅れです。世紀の遺物とせず、未来への遺産にするためにも計画の見直しを求めたい。


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