2014年5月29日(木)
外環道のトンネル部工事
不適正な入札指摘
辰巳議員
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日本共産党の辰巳孝太郎議員は21日の参院国土交通委員会で、東京外郭環状道路(外環道)のトンネル部工事においてスーパーゼネコン(大手建設会社)が高額で落札し事業を分け合う不適正な入札があったと指摘しました。
同工事は、外環道のうち関越道と東名高速と接続する二つのジャンクション(立体交差)間16・2キロメートル(都内区間)を外径16メートルのトンネル2本で結ぶ巨大工事で、総事業費は1兆2820億円。
辰巳氏が指摘したのは「一抜け方式」と呼ばれる異例の入札方式です。四つに分けられた事業を順番に開札し、落札者は次以降の入札では無効になる仕組みです。この事業の入札に参加したのはスーパーゼネコンの共同企業体(JV)だけでした。大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設が筆頭のJVがそれぞれ落札。最後に残った大成建設の落札率(予定価格に対する落札額の割合)は98・51%という高さでした。
辰巳氏は、中日本高速会社の一般競争入札の落札率(2012年)の平均が89・69%であったことも示し、「談合を疑われても仕方がない数字だ」と指摘。「公正・透明で競争性の高い入札」をうたった政府の「指針」にも反するものだと強調しました。
太田昭宏国土交通相は「多様な技術やリスク回避の観点から適正に入札が行われた」と答弁。辰巳氏は「妥当性が問われる契約だ」と批判しました。