2014年5月27日(火)
シカ捕獲 国責任で職員配置
市田氏「鳥獣保護管理を」
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参院環境委員会は22日、シカ、イノシシ等による被害が深刻化するもと、捕獲事業を認定事業者に委託し、鳥獣保護法の根幹を管理(捕獲)中心に転換する改定案を可決しました。(23日の参院本会議で成立)
採決に先立つ質疑で日本共産党の市田忠義議員は、シカやイノシシによる農林業被害を一刻も早く軽減する必要性を指摘するとともに、認定事業者まかせになると「数だけを追い求めることにならないか」とただしました。
市田氏は、野生動物に関する専門的な教育を受けた職員の配置が14都道府県にすぎないことを示し、指導・監督する体制がなければ「不適切な捕獲が進む危険性がある」と指摘。国の責任で職員を配置し、財政的支援を行うよう求めました。
石原伸晃環境相は「(担当職員の)必要性はその通り」と認めながら、都道府県の判断に任せる姿勢を示しました。
市田氏は、▽法の目的に鳥獣の保護・管理を明確に位置づける▽地方行政機関等への専門職員の配置を義務づける▽国による地方行政機関等への専門職員の配置にかかる費用等の支援措置を規定する―との修正案を提出しましたが否決されたため、原案に反対しました。