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2014年5月27日(火)

きょうの潮流

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 「不思議なことに9条はどんどん輪を広げる力を持っている」。カトリック大阪大司教区・補佐司教の松浦悟郎さんの東京都小金井市での講演です▼この日も578席の会場は、思想信条を超え、9条を守りたい人々でいっぱいになりました。松浦さん自身、「宗教者九条の和」呼びかけ人として、さまざまな宗教者と対話を重ねています▼「日本国憲法は、われわれが想像する以上に世界の人々に認知されている」と松浦さん。湾岸戦争直後に訪れたヨルダンでアラブの人に「憲法を守ることが最大の国際貢献だ」と言われた話を例に出します。特に、憲法前文の“平和的共存権”の思想は、世界の人々と共有できる、と▼続けて講演した同志社大学大学院教授の浜矩子(のりこ)さんは、そもそも経済活動は何のためにあるのか、という原点から説き起こします。「平和憲法を持つ日本こそが、平和と経済、正義と平和を抱き合わせることができる」▼講演を聞きながら、「経世済民」という言葉を思い出しました。「世を治め、民の苦しみを救うこと」(『明鏡国語辞典』)を意味します。本来は、政治も経済も、世のため人のために役に立つことが目的だったはずです。しかし、「自分さえ良ければ病」の広がりで世界の市場の囲い込み合戦が始まり、悲惨な歩みをたどったのが1930年代だった、と浜さん▼日本は同じ轍(てつ)をふもうというのでしょうか。「国民の命を守る」と何度も口にする安倍首相。ならば真っ先に守るべきは、原発難民・被災者でしょう。


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