2014年5月25日(日)
新国立競技場 問題あり
建築家協会要望 解体始めないで
国の独立行政法人「日本スポーツ振興センター」が2020年東京五輪で巨大競技施設を建設するために、国立競技場(5万4000席)を取り壊す計画をめぐり、日本建築家協会(芦原太郎会長、会員5000人余)は23日、解体工事に着手しないことを求める要望書を、国、東京都、同センターに提出しました。
同センターは、7月から国立競技場の解体工事を開始し、開閉屋根式の新国立競技場(8万席)を建設する予定です。
要望書は、新国立競技場計画について、設計コンペ(公募)のやり方、景観、規模、建設費、維持管理コスト、観客席数、可動屋根、避難対策、情報公開など多くの問題があると指摘。「現国立競技場の改修案を含め様々な代替案が出ている状況の中で解体工事に進むことに対して、建築家という専門家団体として…大変な危惧を持っています」としています。
解体計画については、建築家や市民でつくる「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」(共同代表=森まゆみさんら11人)が4月に抗議声明を発表。日本共産党の宮本岳志衆院議員が21日の衆院文部科学委員会で、解体工事の延期を下村博文文科相に要求。党東京都議団(17人)も22日、解体計画の中止を都に要望しています。