2014年5月25日(日)
パキスタン首相 訪印へ
首相就任式 27日に首脳会談
【ニューデリー=安川崇】パキスタン政府は24日、ナワズ・シャリフ首相が26日にインドを訪問し、ナレンドラ・モディ次期首相の就任式に出席すると発表しました。インド側の招待に応じました。インド首相の就任にパキスタン首脳が立ち会うのは両国の独立以来、初めて。対立してきた両国関係の改善に向けた意思表明と受け止められそうです。
モディ次期首相は今月開票されたインド総選挙で大勝。21日にパキスタンを含む南アジア地域協力連合(SAARC)全加盟国の首脳に招待状を送っていました。
訪日が予定されているバングラデシュのハシナ首相を除き、ほとんどのSAARC加盟国の首脳が式典に出席する見込み。バングラデシュからは議会議長が参加します。
27日には各国首脳とモディ氏の会談を行う方向で調整が進んでおり、パキスタン首相府は「印パ首相会談も実施される」としています。両国首相の直接会談は昨年9月に国連総会で訪れた米ニューヨークでの会談以来。
昨年6月にパキスタン総選挙での圧勝を受けて就任したシャリフ首相は、インドとの関係改善に前向きの姿勢を示しています。自身の就任式にインドのシン首相を招待する意向も示しましたが、実現しませんでした。
今回、シャリフ首相の出席表明まで日数がかかった背景には、今も外交・国防政策に最大の影響力を持つパキスタン軍の意向を探る必要があったとみられています。