2014年5月17日(土)
教育の首長介入に道 教育委改悪法案 衆院委で可決
共産党反対
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教育に対する首長の介入に道を開く教育委員会改悪法案(地方教育行政法改定案)が16日、衆院文部科学委員会で採決され、自民、公明、生活の賛成多数で可決されました。日本共産党の宮本岳志議員は討論で、「国や首長が教育内容に介入する仕組みをつくり、憲法に保障された教育の自由と自主性を侵害するもので断じて容認できない」と述べ反対しました。
法案は、(1)首長が任命する新教育長を教育委員会のトップにすえ、教育長に対する教育委員会の指揮監督権限を奪う(2)教育施策の方針となる「大綱」を首長が策定し、「学校統廃合」「愛国心教育推進」も盛り込むことができ、教育委員会に具体化させる仕組みです。宮本氏は、「教育委員会を首長任命の教育長の支配下におき、教育行政への首長の介入に道をひらくものだ」と指摘しました。
法案のねらいについて「侵略戦争美化の安倍流『愛国心』教育の押し付けと異常な競争主義を教育に持ち込むものだ」と強調。教育委員会を弱体化させ、歴史逆行の教科書を押し付けることは許されないとのべました。
宮本氏は「教育は子どもの成長発達のための文化的な営みであり、自由や自主性は不可欠だ」と主張。「教育委員会改悪法案を許さず、教育と教育行政の自主性を守るため全力で奮闘する」と表明しました。
民主、日本維新の会が共同提出していた「教育委員会廃止」を掲げる法案は否決されました。