2014年5月16日(金)
武器共同開発協力の拡大
井上議員 紛争助長の懸念広がる
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日本共産党の井上哲士議員は13日の参院外交防衛委員会で、武器禁輸政策の撤廃からわずか1カ月余りの間に、欧米各国との武器共同開発の協力が急拡大している実態を指摘し、「国際紛争を助長する懸念が広がるばかりだ」と批判しました。
井上氏は、武器輸出推進の「防衛装備移転三原則」を4月に閣議決定して以降、安倍晋三首相を先頭にした外遊などで欧米各国との間で進められた外交交渉についてただしました。(表)
防衛省の吉田正一審議官は、米国との間で締結に向けて協議が進む「互恵的防衛調達覚書」について、「相互に装備品調達の効率化を促進するために作成するもの」と説明しました。
井上氏は、自民党が武器輸出拡大と政府間交渉の強化のため「防衛装備庁」の早期設置を提言していることを指摘。小野寺五典防衛相は、装備庁設置について「省改革の一環として装備取得関連部門の統合に向けた検討を行っている」と述べました。
井上氏は、新原則の下で武器輸出のトップセールスや政府間協定の交渉、組織改編などの動きが次々に浮上していることをあげ、「改めて禁輸政策に立ち返ることを求める」と強調しました。
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