2014年5月14日(水)
ウクライナ 「円卓会議」へ各国支援
OSCE「和平行程表」推進
【パリ=島崎桂】ウクライナの緊張緩和に向けた諸課題を話し合う「円卓会議」の実現に向け、関係各国が支援の動きを強めています。円卓会議には、ウクライナ暫定政権、親ロシア派に加えて、仲介役を果たしてきた欧州安保協力機構(OSCE)の代表が出席する予定です。
14日に予定されている円卓会議は、ウクライナのヤツェニュク首相が8日に提案。OSCEの「和平行程表」に含まれる国民的対話を具体化したもので、会議の準備はOSCEが推進しています。
独外務省報道官によると「地方分権や憲法問題、改憲などの重要な問題」を話し合うといいます。
シュタインマイヤー独外相は13日、ウクライナの首都キエフでヤツェニュク首相と会談後に記者会見し、「円卓会議を通じた中央、地方での国民的対話を支持する。武装勢力の武装解除につながることを期待する」と述べました。
OSCE議長国スイスのブルカルテル大統領兼外相は12日、同日開かれた欧州連合(EU)外相会議を前に「ウクライナ、ロシア、EU、米国の間での、真の対話を再構築することが最も重要だ」と指摘しました。同外相会議では、英国、ドイツ、オランダをはじめ、対話支持の意見が相次ぎました。
同日、ロシアのプーチン大統領と電話会談したブルカルテル氏によると、プーチン氏もOSCEの和平行程表を支持したといいます。
ウクライナ政府はこれまでのところ、国内の親ロシア派武装集団を「テロリスト」と定義し、円卓会議に参加させない方針を示しています。