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2014年5月13日(火)

きょうの潮流

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 原子力規制委員会が昨年作った原発の新規制基準には火山の影響が加わり、対策が審査されています▼鹿児島県にある九州電力・川内(せんだい)原発の審査で、再稼働を急ぐ九電は桜島の噴火で敷地に最大15センチの火山灰が積もると想定しています。しかし、道路に数ミリ積もれば、車両の移動が困難となり、送電施設の停電も頻発します。これだけでも危険な事態です▼さらに超巨大噴火。約3万年前に南九州を壊滅させた姶良(あいら)カルデラの大噴火の際、高温・高速の火砕流が敷地に到達した「可能性は否定できない」と、九電が先月、明らかにしました。当初見解を修正したのです▼規制基準を作る時、火山学者は、大規模な火山噴火が起きていない日本は「非常に異常である」と発言していました。そして「日本で必ず大きな噴火が起こる、ということが近づいているとも言えます」と▼また、超巨大噴火の観察例はなく「はたして予測できるかどうか」とも話していました。宮沢賢治の童話「グスコーブドリの伝記」で、主人公が、「火山局」技師から「ここの仕事は…」と聞かされる話と重なります▼「じつに責任のあるもので、それに半分はいつ噴火するかわからない火山の上で仕事するものなのです。それに火山の癖といふものは、なかなか学問でわかることではないのです」。日本は火山噴火や地震、津波が多い国。福島第1原発事故は地震や津波の警告を無視したために起きた人災です。自然の猛威を過小評価する過ちを二度と繰り返してはいけません。


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