2014年5月11日(日)
「原発ゼロ署名」 住民過半数
福島・北塩原村 3月開始、一気に
福島県を代表する観光地の裏磐梯高原がある北塩原村から、「原発ゼロ」の声が高々と上がりました。ふくしま復興共同センターが呼びかけた「原発ゼロ100万人署名」に取り組み、県内自治体のトップで住民半数を突破しました。(福島県・野崎勇雄)
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桧原湖(ひばらこ)から標高200メートルほど下った大塩裏磐梯温泉。真っ先に署名した旅館の湯守の男性(58)は言います。
「お客さんから『そちらは、放射能の影響はないですか』とよく尋ねられます。回復するかと思うと汚染水問題で引いていく。原発がなければこんな思いはしなくてすむのに」
12年前に埼玉から移住、会員制民宿を営む夫妻は「小さい子ども連れのお客さんがまったく来ない。原発は必要ない」と語ります。
署名運動は3月から始まり、人口約3100人のうち1700人(54・8%)が応じました。
「これは大事な署名だ」と小椋敏一(おぐらとしいち)村長が妻とともに応じたのに続き、副村長、村職員、住民へと広がりました。観光客が激減して大打撃を受けた旅館や民宿の経営者も応じました。
原動力になったのは、日本共産党村議で民宿「山城屋」を経営する小椋元(おぐらもとし)さん(71)です。議会報告を毎回全戸に配ってきた経験から、軒並み訴えました。「まだ雪が深い時期で、民宿やペンションには留守もありましたが、断ったのは4〜5軒だけ。どんな立場の人でもこたえてくれる」と語っています。