2014年5月9日(金)
派遣法改悪案 重大誤り撤回しかない
参院委 小池氏「訂正ですまぬ」
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日本共産党の小池晃議員は8日の参院厚生労働委員会で、政府が今国会に提出している労働者派遣法改悪案の条文に誤りがあった問題を追及し、「法案そのものにこれだけ重大な誤りがある。見逃した厚労省、内閣法制局、安倍内閣の責任は重大だ」と述べ、法案の撤回を求めました。
誤りがあったのは、付則に盛り込まれた派遣事業者に対する罰則規定の条文です。経過措置で現行と同じ「1年以下の懲役」とするところを、「1年以上の懲役」としました。
小池氏は、「閣議決定までされており、訂正など不可能ではないか」と追及。厚労省の岡崎淳一職業安定局長は「形式的な転記ミス」と弁明し、田村憲久厚労相は「どうかご理解いただき、訂正させていただきたい」と述べました。
小池氏は、罰則規定に関わる重大な誤りで「訂正ですむ問題ではない」と指摘。改悪で「生涯ハケン」や「正社員ゼロ」への道が開かれると懸念する声を示し、「会期末までわずか、審議に入れる条件はない。いさぎよく撤回すべきだ」と主張しました。
訂正なら撤回を 衆院議運委で佐々木氏主張
同日の衆院議院運営委員会理事会では、自民党の理事が正誤表の配布による法案の訂正を認めるように求めましたが、日本共産党をはじめ野党側は法案の撤回を求めました。
自民党の理事が「正誤表対応でお願いしたい」と述べたのに対し、日本共産党の佐々木憲昭議員は「国会法で修正または撤回する場合は国会の議決が必要とされているほど重い問題だ。法案は撤回すべきだ」と主張。別の自民党理事は「納得できる部分もある」と述べ、議院運営委員長は「適切に対応するように」とのべました。