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2014年5月5日(月)

きょうの潮流

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 新緑の風薫る5月。ようやく花粉症も治まり、気分良く新鮮な空気を吸い込める人も多いのでは。暦のうえでは立夏。季節は、すでに夏の始まりです▼風のささやき、草木のにおい、花びらのみずみずしさ。そして、歓声をあげて走り回る子どもたち…。自然や生命が息づき、いとおしく感じる時期。その息吹とともに、子どもを描きつづけた画家が、いわさきちひろでした▼彼女が亡くなってから今年で40年。東京や安曇野のちひろ美術館には、いまも、たくさんの家族連れや女性たちが訪れます。東京では、今月中旬まで「世界中のこどもみんなに平和としあわせを―ちひろの願い」と題した作品展を開いています▼青春時代に戦争を体験したちひろは、なによりも平和な世界を望みました。当時、ベトナム戦争の子どもたちに思いをはせた絵本「戦火のなかの子どもたち」。彼女は本の最後にこう記しています▼「戦場にいかなくてもよくわかるのです。こどもは、そのあどけない瞳やくちびるやその心までが、世界じゅうみんなおんなじだから」。かけがえのない命や平和を象徴する子どもたちを優しく見守ってきたちひろ。それを奪うものには、怒り、たたかいました▼いま、ふたたびきな臭さを漂わしている安倍政権にも、彼女は、きっと闘志を燃やしたでしょう。画家として、妻として、母として、大切なものを追い求めた55年の生涯。彼女の絶筆は澄んだまなざしで、まっすぐに明るい未来を見つめているような「あかちゃん」でした。


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