2014年5月4日(日)
きょうの潮流
弁護士なのか、はたまた落語家なのか。飯田美弥子さんこと「八法亭みややっこ」は、いま大忙し。休日を返上して各地の高座に上がり、着物姿で憲法噺(ばなし)に花を咲かせています▼本業は弁護士ですが、落研の経験を生かし落語で憲法を語ったところ、これが大うけ。ご指名が相次いでいます。「立憲主義の二つの柱を短く言うと自由と民主。こういう名前の政党が、立憲主義を破壊する改憲案をつくっている」▼風刺のきいた話を笑いのなかに。多忙な本業の合間にせっせと足を運ぶのも、憲法を守らなければとの強い思いがあるから。いま、戦後の日本の歩みを逆戻りさせようとする安倍政権のもとで、憲法をめぐる動きが切迫しています▼憲法記念日。初夏の陽気の都心に「改憲を許すな、9条を壊すな」の声が響きました。集会では憲法研究者の青井未帆さんが「いまの政治のやり方はおかしい。国のかたちを変えてしまうことを、一内閣がやっていいはずがない」▼安倍政権が改憲にのめり込むほど、反対の声もひろがります。世論調査でも、集団的自衛権の行使を認めない、9条改正反対が多数を占め、増え続けています。“政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こらないように決意”した憲法の礎は根付いています▼臣民から国民へ。君主から民主へ。人びとの自由を守り、権力を縛る憲法を生かすために。「立憲主義を守れ、この一点で広大な共同を築き、改憲策動を打ち砕こう」(日本共産党・志位委員長)。いまこそ国民の力で。