2014年5月2日(金)
B型肝炎 いっせい提訴
被害者249人が10地裁に
全国B型肝炎訴訟弁護団は4月30日、札幌市で記者会見し、同日、札幌、福岡、東京をはじめ全国10地裁に被害者249人(遺族を含む原告数275人)がいっせい提訴を行ったと発表しました。
同弁護団を通じて提訴した被害者は通算で1万1179人(同1万2171人)となりました。提訴者のうち、同日までに和解できたのは6055人(同6705人)です。
全国のB型肝炎ウイルスの持続感染者数は120万人以上で、そのうち45万人が、集団予防接種の際の注射器の使いまわしが原因で感染した被害者だと推計されています(厚生労働省)。被害者が救済を受けるには、国を相手どり国家賠償請求訴訟を起こし、自分が被害者であることを証明しなければなりません。
同弁護団事務局長の奥泉尚洋(たかひろ)弁護士は記者会見で、「提訴した人は1万を超えたところで、被害者全体の数からみれば、まだまだ低い到達点」と指摘。いま弁護団・原告団などが全国で100万人を目標にとりくんでいる「肝硬変・肝がん患者の療養支援の推進を求める請願署名」に力を入れ、「恒久的な救済制度をなんとしても実現したい」とのべました。