2014年4月28日(月)
暫定統一政府 イスラエルの存在認める
パレスチナ議長が明言
【カイロ=小泉大介】パレスチナ自治政府のアッバス議長は26日、ヨルダン川西岸ラマラで開催されたパレスチナ解放機構(PLO)中央評議会で演説しました。先にPLO主流派ファタハとイスラム武装抵抗組織ハマスが樹立で合意した暫定統一政府はイスラエルの存在を認めると明言。和平交渉継続の意志を示しました。
アッバス議長は、「統一政府は私の方針に従うことになる」「私はイスラエルの存在を認め、暴力やテロを拒絶しており、テロ政府とは誰も呼べない」と強調。イスラエルのネタニヤフ首相が“テロ組織であるハマスが支持する政府とは交渉しない”として、和平交渉を停止したことに反論しました。
さらにアッバス議長は和平交渉について、「(今月29日の期限以降も)継続する用意がある」と表明。その条件として、▽イスラエルによる入植活動の完全凍結▽約束していたパレスチナ囚人の釈放▽国境画定協議の優先実施―が必要だと改めて強調しました。
ただイスラエルのメディアによると、アッバス氏の発言に対し、イスラエル高官は「受け入れ不可能な要求を繰り返している」などと反発。和平交渉の行方は依然として予断を許しません。