2014年4月19日(土)
「愛国心」競争主義 押し付け許さない
教育委員会改悪に反対する共同を
志位委員長がアピール発表
日本共産党の志位和夫委員長は18日、国会内で記者会見し、アピール「安倍政権の『教育委員会改悪法』に反対する国民的共同をよびかけます――侵略戦争美化の『愛国心』教育、異常な競争主義の教育を許さない」を発表しました。宮本岳志・党国会議員団文部科学部会長が同席しました。
|
志位氏は、審議中の政府案について、「教育委員会を国や首長の支配下におく。独立性を奪い取るというのが最大の問題です」として、(1)教育政策の大本となる「大綱」を決定する権限を首長に与える(2)教育委員長をなくし、首長が任命する教育長がトップになる―の二つをあげました。
その上で教委制度改悪のねらいについて、第一に「侵略戦争美化の安倍流の『愛国心』の押し付けがあります」とのべました。
下村博文文科相が雑誌インタビューで「日本を貶(おとし)める自虐的な教科書が検定に通ってしまう」と発言していることを紹介。教科書検定制度を変えて、侵略戦争美化の教科書を押し付けるたくらみがあるとのべ、「多くの教育委員会が歴史をゆがめる教科書を採択していません。そこで独立性を取り上げてしまうのがねらいです」とのべました。
第二は、「異常な競争主義の持ち込み」です。志位氏は、安倍政権が「全国いっせい学力テスト」を全員調査に変えて、自治体の判断で結果公表を可能にしようとしていることに言及。「多くの教育委員会は平均点の公表や競争のエスカレートには慎重です。そのため独立性を奪って、異常な競争主義を押し付けようとねらっています」とのべました。
志位氏は「安倍流教育改悪の押し付け、教育委員会の改悪を許さない一点での国民的共同をよびかけたい。すべての自治体、学校、地域から声をあげ、改悪を許さない取り組みを進めていきたい」と語りました。
志位氏は、民主、維新両党が共同提出した教委制度の改定案について記者団から問われ、「教育委員会をなくしてしまうもので論外です。教育委員会をなくしてしまえば行政権力が直接支配する、むき出しの支配になります。政府案以上にひどい内容だと言わなければなりません」と答えました。