2014年4月18日(金)
教育委改悪案 役割発揮の改革こそ
宮本氏 いじめ事件利用批判
衆院文科委
|
日本共産党の宮本岳志議員は16日の衆院文部科学委員会で、教育委員会改悪法案について、政府が滋賀県大津市で起きたいじめ事件の隠ぺいなどを引き合いに必要性を説いていることを批判しました。
宮本氏は、大津いじめ事件の第三者調査委員会報告書が、教育委員が役割を発揮できていなかったことを指摘しながらも、教育委員に存在意義がないのかといえば「否と答えなければならない」と明記していることを指摘しました。また、自殺した生徒の遺族が、首長による関与を求める一方、「教育委員会そのものを強化する方向もありうる」と意見していることも示し、「いじめ対策を進めるために首長の関与強化は当然などと主張するのはあまりにも我田引水すぎる」と主張しました。
下村博文文科相は「教育委員会制度の改革だけでいじめがなくなるわけではない」と述べました。
宮本氏は、別のいじめ事件の遺族は「亡くなった子どもたちの命が教育の政治介入を許すきっかけに利用されることは遺族としては耐え難く、冒瀆(ぼうとく)とさえ感じています」と述べていることを紹介。「行うべきは首長の権限強化ではなく、教育委員会が本来の役割を発揮できるようにする改革だ」と強調しました。