2014年4月18日(金)
“原発輸出”協定を承認
トルコ・UAE向け 自公民が賛成
参院外交防衛委 井上議員反対表明
|
トルコとアラブ首長国連邦(UAE)への原発輸出を可能にする原子力協定が17日の参院外交防衛委員会で、自民、公明、民主の各党の賛成多数で承認されました。日本共産党の井上哲士議員は討論で、「世界有数の地震国トルコへの原発輸出は、日本国民もトルコ国民も望んでおらず、国際的道義に反する」と反対を表明しました。みんな、維新、結いの各党も反対しました。
両政府との協定は、原発輸出を柱に据えた安倍政権の成長戦略の下、首相によるトップセールスで昨年に実現。日本の国際原発ビジネス参入に大きく道を開くものです。
両協定の衆参両院の国会審議はわずか約13時間。参院参考人質疑では、脱原発を望む国内世論も、原発に過半数が反対するトルコ世論も無視して輸出を進める日本政府に批判が集中しました。中東の情勢不安や地震の危険性に対する懸念の指摘も出される中、福島事故の教訓も顧みないままひた走る姿勢が鮮明になりました。
井上氏は、トルコとの協定では政府間合意によりウラン濃縮など核兵器への転用につながる危険もあると指摘。「事故を起こした日本が率先して売り込むのは無責任そのもので、いまやるべきは脱原発を世界に発信する先頭に立つことだ」と強調しました。