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2014年4月18日(金)

きょうの潮流

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 朝鮮半島の南西端にある珍島(チンド)。韓国では3番目に大きな島で付近の海は潮の流れが速く、干満の差も大きい。毎年この時期になると、海が割れて道ができ、観光客でにぎわいます▼天童よしみさんの歌にもあるように日本でもなじみの島が、いま悲しみにつつまれています。珍島の港から20キロの沖合で韓国の客船が沈没しました。懸命の救助活動が続いていますが、依然として300人近くの安否が不明です▼船は仁川と済州島を結ぶ定期便で、乗客の多くは修学旅行の高校生でした。楽しいはずの旅行が暗転。珍島の港に立ち尽くし、わが子の無事を必死に祈る親たち。その不安と怒りはいかばかりか。いまは一刻も早い救出を願うばかりです▼横転の原因はわかっていませんが、事故発生当時、「動かないで」という指示を出しながら、船長や乗組員が真っ先に逃げていたことが判明しています。また、安全な航路から外れていたことも明らかになってきました▼修学旅行中の海難と聞いて、60年ほど前に起きた紫雲丸の事故を思い出した人もいるでしょう。瀬戸内海の高松沖で国鉄宇高連絡船の紫雲丸が貨物船と衝突して沈没。児童生徒100人が犠牲となり、針路変更や緊急時の対応が問題になりました▼数百、数千の人命を運ぶ大型客船。最近、クルーズブームにわく日本にとっても近海の惨事は人ごとではありません。安全対策や避難誘導はどうなっているのか。何よりも、過去の教訓から学んだ、安心の航海こそ最優先のはずですから。


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