2014年4月16日(水)
“解雇特区”広がる恐れ
通知の雇用指針 山下氏が批判
参院内閣委
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日本共産党の山下芳生議員は8日の参院内閣委員会で、国家戦略特区の指定地域で活用される雇用指針について「事業主に解雇を指南するかのような内容だ」と批判しました。
雇用指針には、労働者に責任がなくても「解雇する場合があること」と労働契約書に明記すれば「紛争を未然に防ぐ」ことができるなどの解雇指南とも受け取れる記述が含まれています。同指針は1日に全国の自治体に通知されました。
山下氏は、問題部分が“解雇特区”を進めようとしてきた八田達夫・戦略特区ワーキンググループ座長が強く要請してきた経過を明らかにした上で、「労働者保護の観点が弱く、誤解を招く内容だ。こんなものが独り歩きすれば“解雇特区”が全国に広がりかねない」と指摘。働くルールをまとめた厚労省作成のパンフこそ活用すべきだと求めました。
厚生労働省の大西康之審議官は「労働者保護の観点で雇用指針の周知に努める」とした上で、「雇用指針の活用の際は、委員ご指摘のパンフを含め活用する」と述べました。