2014年4月15日(火)
NHK会長 番組で「謝罪」
「慰安婦」発言 内容の誤りは認めず
NHKの籾井(もみい)勝人会長は13日放送された総合テレビの情報番組「とっておきサンデー」で、「慰安婦」問題などをめぐる就任の記者会見時の発言やその後の混乱に関し、「反省し、深くおわびする」と述べました。籾井会長が番組に出演して視聴者に向けて発言するのは、就任以来初めて。
番組は事前に収録され、会長は冒頭の15分弱出演。一連の事態への考え方などについて説明しました。自身については「職責を果たす」と述べ、辞任の意思はないことを表明しました。
籾井会長は番組で「公式の場で個人的見解を述べたことは不適切」と話したものの、見解の内容には言及しませんでした。「慰安婦はヨーロッパなどどこの国にもあった」など、史実にも反する「見解」については、国会で追及されても「自分の考えは変わっていない」と言明しています。
また籾井会長は、10人の理事から辞表を出させて預かっていることについてもまったく触れませんでした。
NHK会長の辞任を求める
自由法曹団声明
自由法曹団(篠原義仁団長)は14日、籾井勝人NHK会長の辞任を求め、安倍首相の任命責任を問う声明を発表しました。
声明は、籾井会長の一連の発言について「旧日本軍の蛮行を免罪する」「時の政府の主張を一方的に垂れ流すだけの報道を目指すことを表明した」などと指摘。理事10人の辞表預かり、自らの発言の不当性への無自覚などから「報道機関のトップとしての適性を有さない」とのべ、即時辞任を求めています。
またNHK経営委員会には籾井会長を任命した責任を問い、中でも百田尚樹、長谷川三千子両委員については、言動が歴史修正主義・極右排外主義だと批判。両者を経営委員に選んだ「安倍首相の任命責任を強く問う」と強調しました。