2014年4月15日(火)
「慰安婦」問題 歴史の真実伝えよう
志位委員長と婦団連が懇談
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「歴史の偽造は許されない 『河野談話』と日本軍『慰安婦』問題の真実」と題する日本共産党の志位和夫委員長の見解(志位見解)にかかわって志位氏は14日、国会内で、日本婦人団体連合会(婦団連)の加盟団体代表と懇談しました。志位見解にかんする各界懇談会は初めてです。
志位氏ははじめに「日本の女性運動を代表する諸団体のみなさんと親しく意見交換をさせていただきたい」とあいさつし、志位見解を発表した目的と論理構成について説明しました。
懇談には柴田真佐子婦団連会長をはじめ、15人が参加。志位見解についての感想や反響に始まり、「日本の人権状況はガラパゴス化している」など、諸外国に比べて遅れた女性の尊厳や人権感覚まで話題が及び、活発に交流しました。
『司法が認定した日本軍「慰安婦」』の著者、大森典子弁護士は、日本軍「慰安婦」が性奴隷制だという見方は国際社会では定着しているとのべました。日本では国民の運動が盛り上がってつくられた河野洋平官房長官談話から20年がたち、事実だとわかっていない世代が増えてきているだけに、志位見解は「非常にタイムリーです」とのべました。日弁連と韓国の弁護士会との協議の場でハングル版の志位見解を紹介したと語りました。
婦団連の堀江ゆり副会長は、婦団連が2004年から「慰安婦」問題解決のための署名にとりくんできたことを紹介し、日本社会全体の課題にするためにも、幅広い人権諸団体との懇談の機会がもてれば、と提案しました。
新日本婦人の会の笠井貴美代会長は、「慰安婦」の「検証展」を各地で行うなど「靖国」派とのせめぎあいが続いているなか、志位見解は「私たち運動団体に何より励ましになっている」と話しました。日本軍「慰安婦」問題を取り上げると「韓国を利する」との「靖国」派からの攻撃に対して、「女性の人権、人道問題です。日本国民が解決していかないといけない課題です」と述べました。
教科書から日本軍「慰安婦」の記載が後退したことと、ものが言いづらくなった学校現場は一体だと語ったのは全労連、全教の各女性部代表です。あふれる「靖国」派のネット情報に揺れる若い教員にとって志位見解は「教室で語る勇気になる」と語りました。
最後に志位氏は、「この問題はアジアの国ぐにとまともな外交をつくるうえで重要であるだけでなく、日本社会の一部に生まれている排外主義の風潮を許さず、女性の尊厳、人間の尊厳が守られる日本社会をつくるうえでも試金石になります。歴史の真実を広い国民の共通認識にしていきたい」と力を込めました。
懇談には日本共産党の広井暢子女性委員会責任者、高橋ちづ子衆院議員らが同席しました。