2014年4月11日(金)
少年法改定案を可決
検察官関与拡大 共産党反対
参院法務委
参院法務委員会は10日、少年法改定案を賛成多数で可決しました。法案は、事件を起こした少年に国費で弁護士を付ける国選付添人制度を拡充する一方、少年審判への検察官関与の拡大と、少年刑の上限引き上げなどを盛り込んでいます。
採決に先立ち、質疑と反対討論に立った日本共産党の仁比聡平議員は、国選付添人の拡充は当然の方向だとのべ、子どもの権利条約にもとづき身柄拘束されたすべての少年に付添人を付けることを求めました。
少年審判への検察官関与の拡大について仁比氏は、検察官の関与が非行事実の精査につながらないことが参考人から指摘されたことや、えん罪事例も報告されていることなどをあげ、「適正な事実認定には、何より警察、検察における少年捜査の全過程の可視化こそ実施されるべきだ」とのべました。
また、少年刑の上限引き上げは「少年の改善更生、社会復帰をますます困難にすることが懸念される」と指摘。厳罰化ではなく、2000年法改定以降の運用実態を徹底して検証し、国際基準にのっとった少年司法の実現を強く求めました。
民主党などが共同提出した付帯決議は全会一致で可決されました。