2014年4月10日(木)
「村山談話は閣議決定」
下村文科相が答弁訂正
下村博文文部科学相は9日の衆院文科委員会の冒頭、アジア諸国に対する植民地支配と侵略への反省とおわびを表明した「村山富市首相談話」(1995年)は「閣議決定されていない」として教科書に記載すべき「政府の統一的な見解にはあたらない」と述べた自身の国会答弁(3月26日の同委員会)を「事実誤認であった」と訂正しました。答弁は日本共産党の宮本岳志議員の質問に対するものです。
9日の同委員会で、宮本氏は「事実誤認の背景に、侵略と植民地支配はなかった、謝罪するようなたいしたことはなかったという認識があるとすれば、きわめて深刻な問題だ」と追及。「(村山談話の)重要性を認めるか」とただしました。
下村氏は、歴史認識については「安倍総理が国会で答弁されている内容と同様の認識を持っております」とした上で「これまでの歴代内閣の立場を引き継ぐ」と述べるにとどまりました。
「村山談話」は95年8月15日に閣議決定の上で発表されています。また日本軍「慰安婦」問題で旧日本軍の関与と強制性を認めた「河野洋平官房長官談話」(93年)についても「政府の基本的立場」とすることを閣議決定しています。