2014年4月10日(木)
“秘密保護法廃止”広がる
10万人署名を提出 国会に10団体
“草の根から反撃を”
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憲法改悪阻止各界連絡会議、全労連、新日本婦人の会など、安倍政権の「戦争する国づくり」を許さない10団体が9日、衆院第1議員会館で院内集会を開き、秘密保護法廃止などを求める10万5583人の署名を国会に提出しました。集会後、国会議員要請に取り組みました。
集会であいさつした新日本婦人の会の笠井貴美代会長は「安倍政権が戦争する国づくりのなかで進める、集団的自衛権の行使容認や憲法改悪への怒りとともに、秘密保護法廃止のたたかいが急速に広がっている。草の根から反撃のたたかいを広げよう」と訴えました。
日本共産党の笠井亮衆院議員が署名を受けとり、「安倍政権が暴走するほど、反対が強くなっている。追い詰められているのは改憲勢力だ」と激励あいさつしました。
運動交流では、街頭宣伝など精力的に取り組む各地の新日本婦人の会、全労連、全日本教職員組合の代表らが報告しました。
再審開始決定を勝ちとった元死刑囚・袴田巌さんを支援する日本国民救援会の代表は「検察は、都合の悪い証拠を隠して人権を侵害した。秘密保護法は、政府に都合の悪い情報を隠し、国民の判断を誤らせて戦争につなげる法律だ。廃止するしかない」と発言しました。
全国127議会が意見書
“民主主義覆す”
秘密保護法成立(昨年12月6日)を受け、同法の廃止、凍結を求める意見書を採択した市町村議会が全国で127にのぼることが日本共産党の調べでわかりました。うち73市町村は今年の3月議会で採択しており、同法への懸念が依然強いことを示しています。
都道府県別では北海道の45市町村、長野県の17市町村、高知県の13市町村、沖縄県の9町村、福島県の6市町などと続いています。
福島県桑折(こおり)町議会の意見書は東電福島第1原発事故に言及。核施設への“テロ活動防止”を口実に、国民の生命と財産を守る情報が「特定秘密」に指定される可能性が極めて高いとして、内部告発や取材活動を萎縮させる同法は「民主主義を根底から覆してファシズムへの道につながる」と警告し、「一旦廃止」を要求しています。
また、「適性評価」は思想信条の自由やプライバシー権を侵し、国民の目と耳をふさぐ「憲法改悪の先取り」(埼玉県小鹿野町)という指摘や、「国民の知る権利・表現の自由を奪うなど、国民主権・民主主義とは相容(い)れない憲法違反の内容」(茨城県取手市)という批判もあります。
安倍政権の憲法蹂躙(じゅうりん)の暴走に対する大包囲の全国的広がりを示しています。