2014年4月9日(水)
医療事故調査 制度化を
「患者の視点で」と国会内集会
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「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」(患医連、永井裕之代表)は8日、国会内で、公正な医療事故調査制度の実現を求める集会を開き、約80人が参加しました。
今国会の医療・介護総合法案に、医療法改定による第三者調査機関の創設を含む医療事故調査の法制化が盛り込まれており審議される予定です。
長年、医療版事故調の早期設立を求めてきた永井代表は「制度の創設は日本の医療の質と安全性を高めるためにきわめて重要で、大きな第一歩だと期待している」としつつ、調査のしくみや第三者機関の財源を公的に確保する問題などの課題を提起しました。
日本医師会の高杉敬久常任理事が「今は8合目。いい制度にしなければと考えている」とあいさつしました。
日本医療安全調査機構の木村壮介中央事務局長は、モデル事業として8年間とりくんできた「診療行為に関連した死亡の調査分析」(220例)の結果を紹介。2010年4月以降評価が終了し、報告書が出た102例のうち民事訴訟になったのは4例とのべ、第三者の立場できちんと調査、説明することの大切さを訴えました。
各党の国会議員が参加。日本共産党の小池晃参院議員は「第三者機関の設置は医療事故の原因解明、再発防止にとって重要だ」とのべ、医療・介護の大改悪とは切り離して、この問題での集中審議を実現させたいと語りました。
小池氏はまた、医療機関側が事故と認めず第三者機関に報告しない場合、遺族が直接第三者機関に調査を依頼できるルートを担保すること、国が財政の面で責任をもって第三者機関を支えるしくみにすることが必要だと強調しました。