2014年4月8日(火)
STAP現象を検証
理研 1年かけて実施
理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーによるSTAP(スタップ)細胞についての論文が調査報告で研究不正と認定された問題で、理研は7日、STAP現象の科学的な検証実験の内容を明らかにしました。
検証実験の総括責任者は相澤慎一理研発生・再生科学総合研究センター特別顧問、実施責任者は同センターの丹羽仁史プロジェクトリーダーが務めるといいます。検証実験は、相澤顧問、丹羽プロジェクトリーダーを含む6人の研究者が4月から1年間かけて実施。7月末までの結果に基づいて中間報告を、来年3月末までの結果に基づいて最終報告を行うとしています。
STAP現象は、血液など体をつくっている細胞を酸性の液体に浸すなどして刺激を与えることで、その細胞がさまざまな細胞になることができる「万能性」を持つようになるというもの。「刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得」を意味する英語の頭文字をとってSTAP細胞と名づけました。
小保方さんたちは科学誌『ネイチャー』(1月30日号)に論文を発表しましたが、理研の調査委員会は1日に使用した画像に不正があったと認め、理研は同日検証実験を行うと発表していました。
理研によると、検証実験の目的はSTAP現象が存在するかどうかを一から検証することで、論文に記載された方法など公表された方法や、それとは異なる方法で実施するとしています。
小保方さんのSTAP細胞作製の作業を3回ほど自分の目で見ていると明かした丹羽プロジェクトリーダーは「共著者の一人として、このような事態になったことを心からおわびする」と述べるとともに、「一切の予断なく検証実験を進めていく」と語りました。